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№129「第三の目」脳砂とフロリデーションとメラトニン
脳の中央に、左右の大脳半球の間に2つの視床体が結合する溝に挟まれて、豆粒大(8mm)の小さな内分泌器官が納まっていて、メラトニンという睡眠物質とセロトニンという神経伝達物質を分泌しています。
一見、脳の中で唯一、左右のない単独の器官のように見えますが、解剖学的には左右の小さな半球が結合してできあがっているそうです。
(参照:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9E%9C%E4%BD%93)
松果体は子供のうちは大きく、大人になると小さくなっていきます。
これが、デカルトが『魂の座』と呼び、第三の目とも呼ばれる松果体(パイニーアル・グランドまたはピニーアル・グランドpineal gland)です。
仏像の眉間には白毫(びゃくごう)と呼ばれる右回りの白い毛の渦を表わす突起がついていますが、ここから慈悲の光が世界をあまねく照らすと言われています。
白毫の位置は、インド哲学における第6チャクラのアージニャー(Ajna)に相当し、心(マナス)や直観力と深い関わりがあり、松果体と関連しているのではないかと考えられています。
(参照:http://maharsin.typepad.jp/yogavercity/cat721921/index.html)
カマキリやムカシトカゲなどでは額の中央部に頭頂眼と呼ばれる「第三の眼」を持ち、水晶体や網膜が備わり、光の強弱を感知して、体内のホルモンの調整や体温調整を行なっているそうです。
(参照:ニコンのHP
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/feelnikon/discovery/light/chap05/sec02.htm)
発生学的には人間の松果体も網膜の細胞と起源を同じくすると考える研究者もおり、私達、脊椎動物の祖先であるナメクジウオには目がひとつしかなく、進化の過程で二つに分かれたのが私達の二個の目であり、最初の位置に残ったのが第三の眼である松果体ではないかとする考え方もあるようです。
爬虫類や鳥類では皮膚の直下にある松果体が光を直接検知することにより、体内時計としてリズムを刻む役割を果たしていますが、人間の場合は網膜視床下部がその役目を果し、視交叉上核(スープラカイアズマティック ニュークリアスsuprachiasmatic nucleus)にリズムが伝えられ、睡眠、血圧や体温変化、ホルモン分泌の周期的変化といった概日周期を調節しています。
鬱病などで、睡眠相が後ろにずれていき、不眠を訴える患者さんに行なわれる治療法に光療法がありますが、これは朝、起床後に5000~10000ルクス以上の強い光を浴びることにより、概日リズムをリセットする治療法です。
(参照:http://portal.lighttherapy.jp/lighttherapy/post_104.html)
この場合、目から入った強い光刺激は網膜から脳の視床下部にある視交叉上核(SCN)に伝えられ、ここで体内時計がリセットされます。さらに信号は視交叉上核から視床下部室傍核(PVR)、脊髄、上頚神経節(SCG)の順に伝播し、最終的に松果体に伝わります。
松果体に光刺激信号が伝わるとメラトニンというホルモンの分泌が抑制されます。一度、強い光で体内時計がリセットされると、その14時間から16時間後に松果体はメラトニンを分泌し、眠気を感じるようになります。
メラトニンは海外では、健康補助食品としても販売されていますが、人間の場合の主な作用は以下の5つになります。
(参照:「メラトニン」ウィキペディアよりhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3)
1. ビタミンEの2倍の抗酸化作用
2. 生体リズムの調節作用
3. 性腺抑制作用:子供の性的な成熟を抑制します。
4. 催眠作用
5. 深部体温低下作用
他にも、メラトニンは免疫系を強化し、心臓血管系を保護し、成長ホルモンの分泌を促し、人間では確かめられていませんが、マウスでは寿命を20%伸ばすことが分っています。
松果体からのメラトニン産生量は子供が一番多く、年をとるにつれて量が少なくなります。70歳以降の老人では夜間のメラトニン分泌量が日中と変わらなくなるために、寝つきが悪くなり、眠りも浅くなります。
またメラトニンの産生量が減り始めると子供の性的な成熟が起ることが分っています。
○ さて、歯や骨を作るハイドロキシアパタイトという物質を聞いたことがあるでしょうか?
ハイドロキシアパタイトはリン酸カルシウムでできた歯や骨を形つくる成分で、エナメル質の97%、象牙質の70%、骨の70%弱を構成しています。
実は人体の中で歯や骨の他にハイドロキシアパタイトが沈着する場所が、この松果体であり、レントゲンで松果体は石灰化した像として判別できる場合があります。松果体の内部の胞にはハイドロキシアパタイトでできた砂が敷きつめられていて、これを「脳砂(パイニーアル・コンクリーションPineal Concretionsまたはサンド・グラニューズsand granules)」と呼びます。
脳砂は以前は高齢者に多いと考えられていたのですが、最近はむしろ若年者に多いのではと疑われています。
慶應義塾大学医学部解剖学教室の船戸和弥先生のホームページによると、『松果体は無対で上丘の上にあり手綱交連の後方に位置する松果形を呈し、手綱によって視床に連なる。膠細胞と松果体細胞とよばれる大きい核を有する上皮様の細胞から成っていて、これらの細胞の間に黄色の同心性の構造をもった脳砂がある。カルシウム、マグネシウム塩および有機質とからなっている松果体はメラトニンを含み、視床下部を介して性腺刺激ホルモンの放出を抑制するといわれる。』とあります。
(http://web.sc.itc.keio.ac.jp/anatomy/anatomy/anatomy16b-3-1.html)
なぜ松果体の中にハイドロキシアパタイトがタマネギの皮のように敷きつめられているのか、どんな役割を果たしているのか、今のところ不明ですが、鳥類などでは松果体が地磁気を感じて、方向感覚を決めていると言われますが、人間にもこのような機能の痕跡があり、その機能と何か関連があるかもしれません。
(参照:http://www.tdk.co.jp/techmag/magnetism/zzz22000.htm)
○ ニューヨーク・セントローレンス大学教授であるポール・コネット氏は、「公衆衛生から現代への警告 その4 松果体に蓄積するフッ素について」(2003年9月25日)のなかで、次のような研究を紹介しています。
<歯科医師ジェニファー・ルーク氏が、11体の松果体中の脳砂フッ素濃度を測定した結果、300PPM~21000PPMの蓄積が認められました。フッ素濃度は例え1PPMでも酵素の障害が起ることが分っています。
彼女の論文では動物を対象とした研究で、松果体へのフッ素蓄積によりメラトニン産生が低下するばかりか、初潮の低年齢化が起ることに言及しています。
「最高濃度のメラトニンは若い動物(人間を含めて)によって産生され、子どもが成長するにつれてその濃度が低下し、この低くなった時点で性ホルモンの産生にシグナルが送られ、かくて思春期が開始すると考えられている。」
「シュレージンジャーら(1956)が、フッ素化地域のニューバーグの少女の方が、フッ素化していないキングストンの少女より、平均して5か月初潮が早いということを報告している。」
(参照:http://members.jcom.home.ne.jp/tomura/murakami/connett's-warning.no4.htm)
水道水にフッ素を混ぜるフロリデーションの安全性にはまったく問題がなく、むし歯を防ぐもっともコストのかからない方法であるということが定説になっていますが、迂闊にも、このような研究が存在することは知りませんでした。
このリサーチは2003年のものですが、その後追試等はどうなっているのでしょうか?
このポール・コネット氏という人物はもともとダイオキシン問題などの市民運動などに関係している人物らしいのですが、現在のところその後の追試結果が出ていないような気がしますので、ジェニファー・ルーク氏の論文にどこまで信頼性があるのかどうかよく分りません。
いずれにしてもフッ化物洗口をした後は、余剰のフッ化ナトリウム溶液は飲み込まずに必ず吐き出したほうがよさそうです。
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