1)家族性周期性好中球減少症
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Familial and cyclic neutropenia
3週間ごとに好中球が減少、発熱、口腔炎、皮膚化膿症を反復する。
常染色体優性遺伝。
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2)Down症候群
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Down syndrome
21番トリソミー。
95%を占めるトリソミー型においては配偶子(精子、卵)形成時の染色体不分離が原因であり、誰にでも一定の確率で起こりうる。
全体の93〜95%は21番染色体が1本過剰の21トリソミーで,親のどちらかの配偶子形成過程(減数分裂時)の染色体不分離に起因する。
全体の数%に認められる転座型21トリソミーの場合は,散発性であれば遺伝性はないが,親のどちらかが転座染色体保因者であれば遺伝性である。
知的障害、先天性心疾患、低身長、肥満、筋力の弱さ、頸椎の不安定性、眼科的問題(先天性白内障、眼振、斜視、屈折異常)、難聴、 顔の中心部があまり成長しないのに対して顔の外側は成長するため、吊り上った小さい目を特徴とする顔貌(特異的顔貌)を呈する。他には舌がやや長い、手に猿線、耳介低位、翼状頚などが発生するなど。
永久歯の萌出遅延、歯の先天的欠如、矮小歯、巨大舌、溝状舌、低う蝕性、見かけ上の反対咬合、高度の歯周疾患。
遺伝子疾患及び染色体異常の中で最も発生頻度が高い。
20 - 24歳の母親による出産ではおよそ1/1562なのに対し、35 - 39歳でおよそ1/214、45歳以上の場合はおよそ1/19。
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3)白血球接着能不全症候群
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Leukocyto adhesion deficiency syndrome
常染色体劣性遺伝
進行性の壊死性軟組織感染,歯周炎,創傷治癒不良,白血球増加,臍帯脱落遅延
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4)Papillon-Lefe'vre症候群
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Papillon-Lefe'vre syndrome
常染色体劣性遺伝
手掌、足蹠角化症と重度歯周病による歯の脱落を主微とする疾患。
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5)Che'diak-Higashi症候群
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Che'diak-Higashi syndrome
常染色体劣性遺伝
細胞内顆粒タンパクの輸送障害によって好中球の殺菌能が低下し、易感染性を呈する。
皮膚や呼吸器に化膿性炎症を繰り返す。
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6)組織球症候群
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Histiocytosis syndrome 常染色体劣性遺伝
組織球―単球-マクロファージ(抗原処理細胞)または樹状細胞(抗原提示細胞)―の異常な増殖に起因する,臨床的に多様な障害。
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7)小児遺伝性無顆粒球症(コストマン症候群)
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Infantile genetic agranulocytosis
常染色体劣性遺伝
@ 突然、悪寒戦慄とともに発病し、そのまま高熱が続く。
A ついで口腔および咽頭などに、特有な潰瘍あるいは壊死を生じる。潰瘍は急激に進行する傾向を示し、疼痛をうったえる。
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8)グリコーゲン代謝疾患(肝型糖原病)
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Glycogen storage disease
ほとんどが常染色体劣性遺伝
糖代謝の経路に関与する酵素の異常によって発症する疾患群。糖 をエネルギーとして蓄積するためにグリコーゲンへと変換する系、および蓄積したグリコーゲンを代謝する系に関わる酵素の先天的異常により糖代謝が障害さ
れ、組織にグリコーゲンが蓄積する。グリコーゲン蓄積による臓器障害(肝障害、筋障害等)、もしくは低血糖を呈する。
低血糖・肝腫大・乳酸アシドーシス
人形様顔貌(頬に脂肪が蓄積)、成長障害、高脂血症、高尿酸血症
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9)Cohen症候群
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Cohen syndrome
常染色体劣性遺伝
肥満、知能障害、筋緊張低下、特徴的顔貌、小頭症、小顎症、高さがアーチ形天井の口蓋、めだつ切歯を呈する症候群である。
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10)Ehlers-Danlos症候群(V・[型)
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Ehlers-Danlos syndrome(TypeV and [)
大部分は常染色体優性遺伝。
皮膚の過伸展,関節の過可動性,皮膚と血管の脆弱性(血腫)を3 主徴とする遺伝性結合織疾患で,コラーゲン代謝の先天異常である。 出血しやすい(皮膚の下の青黒い出血斑や歯ぐきの出血など)。
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11)低アルカリホスファターゼ血症
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Hypophosphatasia
多くは常染色体劣性遺伝。まれに常染色体優先遺伝。
血清中のアルカリホスファターゼが欠損または減少するため,Caが広く骨内に沈着せず,骨密度の低下と高カルシウム血症を来す。嘔吐,体重増加不能,骨端の増大(くる病のものと同様)が通常みられる。乳児期を生き延びた患児は,骨変形や低身長がみられるが,精神発達は正常である。
歯、特に前歯(切歯)が早期に脱落する。セメント質形成不全。
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12)その他
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Others
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