合成抗菌剤/キノロン/ニューキノロン系抗菌剤 一般名:塩酸ロメフロキサシン錠 ピリドンカルボン酸系製剤 商品名:バレオン Bareon バレオン錠200mg 薬価:118.10 製造元:アボットジャパン ロメバクト(塩野義) 出典:今日の治療薬2004 南江堂 歯科における薬の使い方2003-2006 デンタルダイヤモンド社 その他 |
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作用機序:細菌のDNAジャイレースに作用し、DNA合成を阻害する。 |
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有効菌種 | ロメフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ・カタラーリス(ブランハメラ・カタラーリス)、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、カンピロバクター属、ペプトストレプトコッカス属。 |
適応症 | 1.歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎。 2.表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症。 3.外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍。 4.骨髄炎、関節炎。 5.急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染。 6.膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎。 7.感染性腸炎。 8.バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎。 9.眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)。 10.中耳炎、副鼻腔炎。 |
薬物動態 | 健康成人に100mg空腹時内服した場合、 0.97時間で血中濃度最大 半減期は7.12時間 腎機能障害患者に200mgを経口投与した場合、腎機能低下に伴い、血清からの消失が遅延する。 半減期は、健康成人で8.44時間。軽度腎障害患者で10.55時間。中度腎障害患者で12.58時間。重度腎障害患者で20.84時間。 平均年齢(79.5歳)高齢者で半減期13.08時間。 各組織への移行は良好。皮膚、扁桃、上顎洞粘膜、唾液、歯肉等の組織では血中濃度と同等かそれ以上。 健康成人の場合、72時間で、未変化体の80.6%が尿中に、9.6%が糞中に排泄される。 |
用法・用量 | ロメフロキサシンとして1回100〜200mgを1日2〜3回経口投与する。なお、感染症の種類及び症状により適宜増減する。 <用法・用量に関連する使用上の注意> 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめる。 |
併用注意 | 1.フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(フェンブフェンは併用禁忌)ジクロフェナク、アンフェナク等で痙攣。てんかんなどの痙攣性疾患の患者、腎障害患者で痙攣起こしやすい。 2.プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(フルルビプロフェンアキセチル、フルルビプロフェンは併用禁忌)ロキソプロフェン、ザルトプロフェン、プラノプロフェン等で痙攣。 3.アルミニウム、マグネシウム含有制酸剤で塩酸ロメフロキサシン錠の消化管からの吸収が阻害され、効果が減弱する恐れがある。バレオンやロメバクトを内服後2時間以上経過してから、制酸剤を服用。 |
副作用 | 重大な副作用 1 頻度不明 筋肉痛、脱力感、CK上昇、CPK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、急激な腎機能悪化、横紋筋融解症、アキレス腱炎、腱断裂、腱障害、皮膚粘膜眼症候群、Stevens−Johnson症候群、中毒性表皮壊死症、Lyell症候群、発熱、発熱、咳嗽、咳嗽、呼吸困難、呼吸困難、胸部X線異常、胸部X線異常、好酸球増多、好酸球増多、間質性肺炎、間質性肺炎、間質性肺炎 |
重大な副作用 2 0.1%未満 急性腎不全、重篤な腎障害、重篤な腎障害 |
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重大な副作用 3 0.1%未満 ショック、アナフィラキシー様症状、呼吸困難、潮紅、浮腫、偽膜性大腸炎、血便、重篤な大腸炎、腹痛、頻回の下痢、重篤な低血糖、痙攣、口蓋弓腫脹 |
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その他の副作用 5%未満 過敏症、発疹、軟便、下痢 |
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その他の副作用 0.1%未満 蕁麻疹、そう痒感、発赤、浮腫、光線過敏症、結膜充血、白血球減少、血小板減少、好酸球増多、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、BUN上昇、クレアチニン上昇、AST上昇、GOT上昇、ALT上昇、GPT上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇、食欲不振、胃不快感、嘔気、嘔吐、腹痛、口内炎、口角炎、口内乾燥、胸やけ、腹部膨満感、胃腸障害、便秘、頭痛、眩暈、不眠、眠気、振戦、倦怠感、熱感、リンパ節腫脹、心悸亢進 |
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使用上の注意 頻度不明 光線過敏症、全身発疹、皮膚症状、関節異常、皮膚腫瘍 日光に当たった皮膚が発赤したり、ひどいときは水ぶくれができる怖れがある。皮膚の弱い人や長期服用時は、できるだけ直射日光を避けたほうがよい。 |
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【妊婦・産婦・授乳婦等への投与】 | 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕 授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。〕 |
小児への投与 | 小児へは投与しない。 |
高齢者への投与 | 腎機能低下のため、高い血中濃度が持続する怖れがあるので,用量及び投与間隔に留意が必要。 |