時間依存性と濃度依存性 出典:薬事 2003.3
時間依存性の殺菌力を示す抗菌薬 β-ラクタム系グリコペプチド系バンコマイシン
濃度依存性の殺菌力を示す抗菌薬 ニューキノロン、アミノ配糖体系


時間依存性の殺菌力を示す抗菌薬 血中濃度がある程度以上より上昇しても殺菌力は強くなりません。
最上発育阻止濃度(Minimum Inhybitory Concentration )以上の
血中濃度を長く維持することが殺菌力増強につながります。

従ってペニシリン系やセフェム系などβ-ラクタム系では投与量を増やすより、一日の投与回数を増やす必要があります。

濃度依存性の殺菌力を示す抗菌薬 接触する濃度が高いほど殺菌効果が増します。

従って一回の投与量を安全域内で最大に増やし、投与回数を減らすことが有効で、耐性菌も消失しやすいと言われています。

注意点:アミノグリコシッド剤の安全域は狭く、すぐに中毒量に達するため厳密な治療薬監視が必要になります。